The wind from a Celt
土曜日、最後の患者さんであるゴーと一緒に自宅へ戻る。
ゴーはナオミに本を返し&借りに来たので、彼女の帰りを待ちつつ。
いつもどおりダラダラしてたら、携帯に着信。
知らない番号だったので、試しに出てみると。
「もしもし、Aです。申し訳ないんですが……」
ナオミの同僚で、何度か家に遊びに来たことがあるAちゃん。
ダンナのBくんが腰をやっちゃったという。
「だったら、ウチに連れておいで」つーわけで。
かみ家史上初の、フランス人がやってきた。
つっても本人は「フレンチじゃなくてケルトだ」と力説する。
もっとも、フレンチだろうがケルトだろうが、筋肉の構造は大差ないわけで。
一時間ほど治療して、だいたいOKかな? となったら。
そこからAちゃんの通訳で、いろいろと話をした。
ヨーロッパ各国の文化の違いとか。
バイリンガルは使う言葉によって人格に差が出るとか。
Bくんは、東西を問わず「歴史好き」なことが発覚したりとか。
何が面白いって、Bくんは日本語がほとんど話せないんだが。
普通に英語をしゃべってる途中で、イキナリ。
「ほんとにー?」「そーなの?」
と、日本語の感嘆詞を連発するのだ。
おそらくAちゃんの影響なのだろう。
バカでかい白人のBくんが、女の子っぽい感嘆詞を叫ぶので。
もう、おかしくておかしくて、笑いっぱなし。
つたないどころか単語の羅列でしかない英語を使って。
俺もなんとか、Bくんと会話を試みる。
俺が44歳だつったら驚いてたよ(・∀・)
楽しい時間を過ごしてると、ナオミが帰宅する。
そのころには、ひとりでジャックダニエルをカパカパやり。
いつもどおりパ−フェクトに出来上がった、かみさん44歳。
前述のごとく、すっかりBくんが気に入っちゃって。
このとおり。
呑みに行こうぜと、半ば強引に承諾させ。
夜の柏へと繰り出す、俺、ナオミ、Aちゃん、Bくん、そしてゴー。
土曜の夕方だけに、どの店も混んでてなかなか入れない。
ユルベルトでおなじみ、串揚げの「しの」で腰を落ち着け。
カウンターに5人並んで呑み始めた。
こうして見ると、ただの酔っ払ったホモにしか見えん(´・ω・`)
おまかせで次々出てくる串揚げを堪能しつつ。
ビールを干しながらバカ話。
エビの頭を揚げたヤツが食えないBくん。
「コレは腸に引っかかって危ない」
とか、わけのわからんコトを言い出し、Aちゃんに。
「腸より先にノドに引っかかるでしょ!」
とツッコまれてた。
それに笑ってると、そーっと近づいてきたゴー隊長。
ニヤニヤしながら、俺にエビの頭を差し出す。
「ぎゃははは! ゴーも食えねぇのかよwww」
串揚げ屋は大騒ぎだ(・∀・)
カウンターで並んで飲むってのもアレなので。
そろそろ河岸を変えようぜつったら、ナオミがAちゃんに了解を取り。
二軒目は、世界のビールでおなじみ、「コクリコ」へ繰り出す。
そろそろイイカンジに出来上がってきたBくんとAちゃん。
こちらはノンアルのゴー隊長&お酒控えめのナオミさん。
色んなビールを試し呑みして、ベロベロになりつつ。
も、楽しくて仕方ない、マイトガイかみさん。
そろそろ、なんつってるナオミの声なんぞフルシカトで。
最後の店へと、元気よくフラフラ歩き出す。
柏でシメるなら、もちろん店は「プラット」だ。
お久しぶりのプラットは、相変わらず盛況だった。
そしてこのころになると、B君がナニ人でも関係ない。
泥酔した俺の言葉を理解するのは、日本人でも難しいからだ。
ナオミは長いのを、ゴーはノンアルカクテル。
Aちゃんはロックで、Bくんはモヒート。
俺もB君と一緒にモヒートを呑み、さらに杯を重ねる。
いいだけ呑んだくれて、ゴキゲンでコンビニへ寄り。
無事、家に戻ってきたら、そろそろタイムアップ。
最高に楽しかった宴も、残念ながらお開きだ。
Aちゃん、Bくん、ゴー、みんな楽しい時間をありがとう!
Bくんと直接、いろんなことが話せなかったのが残念だった。
英語を話せないことが、こんなに悔しかったのは初めてだよ。
コレを機に、もう少し英語の勉強をしようかな。
それともB君に、日本語を叩き込んでやろうか(・∀・)
The wind from a Celt/了