コロッコロ「中身が入れ替わる」ので有名な店舗があるんです。 どこにってウチの近所に。 俺が越して来てからでも、もう、３〜４回は変わってるんじゃないかな。 そのすべてがラーメン屋なんですが、今回もラーメン屋。 並びに「猪太」って有名店があるので…

日曜に柏祭りへゆくと言ったら、ユウヒが「俺も行きます」と参戦表明。 夕方に待ち合わせて、昼間はのんびりしてると。 ナオミさん、突然、何かを思いついちゃったようだ。 ナオ 「ゆりあちゃん、浴衣を着たいんじゃないかなぁ」 かみ 「そーか？」 ナオ 「…

今日と明日は柏まつり。 柏駅の周辺に近づくのは、危険な二日間。 相応の覚悟を持たない人は、避けた方がいいでしょう。 人ごみに体力を削られ、屋台で財布の中身を削られ。 独り者だと、被害はさらに甚大。 薄着の女の子に見とれて、ロンリネスに心を削られ…

オチがアレなんで先に言っておきます。 今朝の、「夢の話」です。 午前の仕事が終わった昼休み。 バイクいじりでもすっかな、思ってると電話が鳴る。 治療院の電話なので、相手がわからないまま出ると、ナオミさん。 「今からそっち行っていい？」 「あーい…

いやね、宮崎監督が妄言を吐いたじゃないですか？ でもね、作品とクリエイタを一緒にしちゃいかんと思ったんですよ。 そんで、宮崎作品でも見直そうかと思いまして。 「カリオストロの城」 「風の谷のナウシカ」 優しくて気持ちのいいエンディングを見たあと…

冷蔵庫で少し乾いた、昨日のザルそばに軽く霧を吹き。 わさび塩を振ってやる。 それだけで充分、ツマミにも夕食にもなるのだ。 それから、買ってきた湯葉と温泉たまご。 これで、晩酌の準備は整った。 だが、問題はナオミの晩メシだ。 ただでさえ食が細い上…

確かにもう、４３歳のおっさんなんですが。 俺はダジャレをほとんど言いません。 別にポリシーとかじゃないんですが、そんな好きじゃないです。 だから、冷めた目で見ちゃうんですよ。 「７月１０日は納豆の日」 とか言われても。 ダジャレで勢いづいて、納…

若き日の冒険を思い出したのだろうか。 西茨城は、なつかしむように目を細めて沈黙している。 しかし結局、自身の過去には触れることなく、別の話を始めた。 「外郭地域は、皇都とは別の世界です」 「それは、そうだろう。しかし……」 「あそこは、天幕（ドー…

モータサイクルは、思いのほか原形をとどめていた。 ほっとして跨（またが）ったとたん、しかし、身体の方が悲鳴を上げる。 怒りや驚きで忘れていたが、とんでもない速度で転倒しているのだ。 さいわい骨折はないようだが、全身打撲だけは免れ得ない。 原形…

「やれやれ、どうやら生きてる」 目を覚ましたイズモは、まず、そうつぶやいた。 それから横になったまま、あたりを見回す。 予想した病室や集中治療室ではなかった。 寝かされているのはどうやら、オートモビルのリアシートらしい。 革張りの高級そうなシー…

時間つぶしに読んでいた本を閉じて、ちらりと時計を見る。 深夜２３時、帝都高速のパーキング。 大型貨物が通るたび、路面がゆらゆらとたわんでいる。 その男は、細くひきしまった身体を、黒い合成レザーの上下に包んでいた。 いや、服だけではない。 足元を…