≫トルク≪
いいですねぇ。
メジャーな単車の映画ってのは、イージーライダーとかグライドインブルーみたいな観念的な話とか、ハーレーダビッドソン&マルボロマンみたいな単車脇役の話しかなかったんですが。
これはアレでしょ?
ワイルドスピードの単車版みたいな話でしょ?
ストーリなんかあってないようなもの的な、むしろ、ある意味キャノンボールに近いような、キ○ガイ単車乗りモノでしょう?
いいなぁ。気になるなぁ。
俺も持ってる「ゴーストライダー」っつーキチガ○が公道で300㌔出す実録モノがあるんですが、これはたぶん、それに適当な話を絡めて、最後はきっとハッピーエンドてな話でしょう。
興味のない人にもそこそこ楽しんでもらおうとか、そういうのを一切廃した、ある意味アダルトビデオみたいな実用(?)一直線の映画なんじゃないかと期待してます。
で、話はゴーストライダーなんですが、これがね、イイんですよ。
ウソじゃないよ?ってのを証明するためだけに、15分間ノンストップで、公道(しかも下道)を時速300㌔でぶっ飛ばす映像を延々と流すんです。
あと、警察の前で、パーカーが出てくるまで、延々バーンナウト(後輪を空転させて煙モクモクつーアレ)したり、王宮(日本で言えば皇居)の前を、ものすげえイキオイで何往復もしたり。
今年の正月に、ダチだの弟が来たとき見せたんですが、面白いのが、単車に乗らないヤツラはふ〜んって見てるのに、単車に乗る、俺とか弟とか嫁さんあたりは、ヤバい走りのところで「うわっ」とか声を上げちゃうんですよ。そン時思いましたね。
ああ、俺らもここまでじゃないにしても、普通のヒトから見たらキ○ガイなんだなぁって。
つくづく。
で、そんな話を、まこと(整骨院の若い衆)と話してたんですが。
「つーかよ、おめ、今日まで交通安全週間だからな? 俺みたい(免停)にならないように、学校行くとき、気をつけろよ?」
「ういっす。でも、俺捕まる時って、いつも交通安全週間が終わったあとなんですよ。きっと交通安全週間終わってからの方が、警察、気合入れてますよね?」
「そんなこともなかろうが、まあ、マーフィーの法則みたいなもんだろう」
「どっちにしても残り点数ないから、赤灯回ったら全開なんですけど」
「あーそか。ンじゃま、せいぜい赤灯回されないようにな。おめーも最初のころは「ファッションライダーです」なんて言ってたくせに、今じゃすっかりキチ○イの仲間入りしてるンだから」
「そんなことないですよ。俺、ファッションライダーですもん」
「ファッションライダーてのは、下道で180キロだしたり、パーカーぶっちぎったりしねーから。その前に、フロントフォーク太いのが欲しいとか、ブレーキ一式取り替えたいとか言わないし、ブレーキパッド、半年でボウズにしたりしねーンだよ」
「はあ……でも……」
「なにより、『通学途中でいつも会うバイクに勝ちたいから、走り方教えろ』とか言わないのだ」
「ファッションライダーですよぉ……先生とかマルさんにくらべたら」
「比べる対象がおかしい。俺はともかく、マルより安全運転てな、社会でまっとうに生きてく上での基本だから」
「いや、俺の中では先生とマルさん、ふつーに同じカテゴリの人間なんですが。あ、こんな時間だ。それじゃ、学校行ってきます。おつかれさまでした」
「おう、気ィつけてな」
一時間後。
まことから、ものすげ嬉しそうなメール。
「勝ちましたよ! ついにあのR1(ヤマハYZF−R1:性能的には、まことのV−MAXより間違いなく速いレーサーバイク)ぶっちぎりましたぁ!」
ま、なんだ……
ようこそ、こっち側へ。