午後半休だったんで、出入りの業者に支払い済ませて、ガソリン入れてから、まこと(整骨院の若い衆)に聞いた、リサイクルショップに行ってきました。
いや、こないだ、TVでモンゴルの特集をやってて、俺はほら、遊牧民マンセーじゃないですか。も、すげえ楽しく、ごっきげんに、一生懸命見てたんですよ、その番組。
したらね、彼らが「狼の毛皮」のコートを着てて、それがまた抜群にカッコよかったんで、いーなー、欲しいなぁーってわめいてたんです。家とか、整骨院で。
すると、ウチの若い衆、にっこり笑って
「船取線(近所の県道)沿いにあるリサイクルショップに、狼の毛皮、売ってましたよ?」
とか、いらん情報を寄こすワケです。
そこまで聞かされて、知らんふりはできないですよ、男的に。いつものウサちゃんの毛皮つきレザーベスト、通称「マタギ」を革ジャンの上から羽織って、単車にまたがって行ったんです、その店に。
つくなり、出てきた店主のおっさん。
「おぉ! カッコイイねぇ」
ま、向こうも商売ですからね。話半分で微笑み返ししつつ、件(くだん)の狼の毛皮に直行ですよ、こっちは。みてみりゃ、確かにカッコいいけど、思ってたより短いし、デザインも微妙。12万、高くはないけど、このデザインだと、安くもない。
う〜ん、今回は見送りかなぁなんて思ってたら、おじさん、やけに近寄ってきます。おや? こいつはホモなのか? とか、ちっと冷や汗かき気味でいると、おっさん、目ぇキラキラさせながら。
「革とか材料がそろってるとして、そのベスト、何日で作れる?」
「う〜ん、多分、3日要らないと思うけど、作る気ないからわからない」
「それ、ゼッタイ受けるよ。作らない? ウチで売るよ?」
な?
やっぱ俺、おしゃれさんなんだよ、マジで。
プロが言うんだよ? 売れるから、作れって。工賃いくらだって聞くんだよ? 俺、ぶっちぎりのシロートなのに。あー、何で俺ばっかり、天は二物も三物もあたえるかね?
面倒だから、作るのは断ったけど、面白いおっさんだから、またゼッタイ顔出すよって言って、今日のところは帰ってきました。でもうれしかったっちゃ、うれしかったですね。
なんたって、プロがカッコイイ、売れるって言うんですから。
そりゃ、少しくらい天狗になってもいいでしょう?
たとえそのプロの格好が、少々アレだとしても。
うん、ごめんおじさん。
おじさんのセンス、俺以上にマニアックだから、ほめられてる気がしないや。