笑ってる?

創作サイト【神々】の日記

ジェネレーションウォー

まこと*1と、バカ話をしてたんですが。
「先生、あれわかります? ガムを食うアニメ」
「や、いくら俺が、荒くれアニオタだと言ってもだな、さすがにそれだけの情報で……いや、ちと待てよ? あれか? 海底少年マリンの『オキシガム』のことか?」
「う〜んと……」
「赤い全身タイツでブーツのカカトからジェットが出るやつだ。ハイドロジェットつーんだけどな。オキシガムは、噛むと海の中で息ができるんだよ」
「あ、それです、それです!」
「ブーメランが武器で、七つの海を一人でパトロールするんだ。ものすげえ、ザル警備だよな」
「いや、そこまでは知りませんけどね。俺、ガキの頃、ガム食っちゃいけないって言われてて、あのアニメを見て、悔しかった記憶があるんですよ」
「ああ、よくあるよな。俺ンちもいろいろ食っちゃいけない言われてたけど、その前にものすげえ単純な方法で、阻止されてたぞ。小遣いくれないんだ」
「あ、じゃ、あれはわかります? ボタンでなんかするアニメ」
「や、俺がせっかくセピア色の思い出を語ってるんだから、少しは聞けよ。ま、いいや。それはな、『ジムボタン』だ。機関車が出てきてただろう?」
「あー! 出てましたね! さすが、くわしいなぁ」
「やめれ。俺なんか、ガンボだの○木さんに比べたら、全然だ」
 
とまあ、話は『居酒屋でそこそこ盛り上がる話題の五指に入るネタ』である、昔のアニメになりまして。
 
「懐かしいなぁ。そーいや、ガキのころはよくテレビ東京の外国アニメ見てたんだよなぁ」
「なんすか? ポパイとか?」
「そんな王道じゃねーよ。むしろ邪道の部類のヤツだ。『怪獣王ターガン』『冒険少年シンドバッド』『大魔王シャザーン』あとなんだっけなぁ……」
「うわ、ごめんなさい。ひとつも知らないです。もうちっとメジャーなやつないんですか?」
「なにをーっ! 『冒険少年シンドバッド』なんざ、めちゃめちゃメジャーだろうが? マジックベルトだぞ? 『さあ、ベルトよ!』って言いながらベルト引っ張ると、腹の肉がこう、胸のほうに上がって、ものすげえマッチョになるヤツ」
「いや、知りませんよ。先生の妄想なんじゃないですか? やせたがってるから」
「違ぇーっての。じゃ、ターガンは? リキラ、タングロー、ヒューヒューとポーポー……後なんだか忘れたけど、そう言う怪獣を使う、典型的アメリカンマッチョの話」
「かけらも」
「マジで? 正義の味方の癖に、オープニング曲で『地球の平和を乱すヤツは地獄の底へ突き落とせ』とか、ヒーローにあるまじき失言をしちゃってるヤツでさ、さすがにアメリカンらしく、嫁と子供も出てるんだよ。あれだな、ファミリーを大事にしないと……」
「ストップ! も、完全ついていけないですってば」
「え〜! じゃ、シャザーンも? 出て来いシャザーンも?」
「知りません」
「マジかよ。半分の指輪をくっつつけると、魔王シャザーンが出てきて、ピンチを救ってくれる、アレだよ? 『はははーはははははー!』のアレだよ?」
「びっくりした。ついにイカれちゃったのかと思った」
「やかましい。つーかしかし、アレだな。俺とお前の共通の外国アニメってな、やっぱ、ちと難しいな。デズニーとかメジャーどこは別にしてさ」
「あ、あれは? 『星の王子様』! オープニングの前に、誰々に捧ぐとか何とか、ナレーションが入るのが、かっこよかったんですよね。サン……なんでしたっけ?」
サン・テグジュペリな。つーか、俺の中でそれは、もう、ずいぶん新しい部類だ。しかも、外国のアニメじゃねーし」
「そうなんですか? へぇ……つーか、さすがにすごいですね。感心しましたよ」
 
 
なんか悲しくなるから、しなくていいよ。

*1:整骨院の若い衆