笑ってる?

創作サイト【神々】の日記

加水

ウイスキーは、原酒から加水されて、味を調節されます。
アルコールを薄めると言うよりは、あくまで味の調整です。だから、原酒には原酒のうまさがありますが、加水されたものも、それに劣らずおいしいのです。
なので、そのウイスキーの蒸留されたディスティラリ*1で使われている水を使った水割りは、大変おいしいとされています。されていますなんてハッキリしないのは、俺がそんなステキな水割りを飲んだことがないから。
ウイスキーを水で割る行為と言うのは、大正時代あたりまでは、野蛮な行為、野暮な行為として敬遠されていたらしいです。
でも、そういうカッコや能書きにとらわれず、「おいしいからこうやって飲む」とやりだしたヒトがいて、我々は今、酒の味を楽しむためにはむしろ最適ともいえる、水割りと言う飲み物を得たわけです。
 
一方、醸造酒と言うものは、そのほとんどが酒としては弱いものばかりです。日本酒、ワイン、ビール、どれも生(き)のまま飲む酒で、日本酒やワインで15度前後、ビールだとその半分以下ってのが普通です。
だから水割りしたウイスキー(この場合、スカッチ、バーボンあたり。ブランデーは割らないよねさすがに)の方が、場合によっては薄かったりすることもあるわけです。
長々と何が言いたいかって言うと、今日、飯を食いながらふと思い立って、日本酒を水で割ってみたんですよ。ほら、露天風呂なんかで出される酒みたいに。
 
や、うまい。
むしろ、うめー!
ウチの日本酒は、俺が酒好きなのを知ってるヒトからもらった酒が多いので、旨い酒が多いんですが、それだけに味が濃くて強く、食い物に勝っちゃうツワモノが多いんです。
ところが、いい水で薄めると、酒の旨さを殺さずに味だけを残し、しかも飯を食うのに抜群の相性を見せるようになるんですよ。
 
世界中で、魚介類にあわせられる酒は、日本酒しかありません。
白ワイン、ウォッカ、焼酎も含めて、反論は受け付けません。
その日本酒も、旨い酒ほど我が強く、こっちで手に入るような弱い(うまみの薄い)魚だと、力負けしてしまったりするわけで。
その唯一ともいうべき欠点を補う方法として「加水」があるんだって話を、ココを読んでいる、あるいは読んでない日本酒呑み*2に伝えたかったんです。
しかも薄いから、ゆっくりのんびり、長く酔える。
いい呑み方でしょ?
 
俺はその分、杯(さかずき)を重ねちゃうから、結局、いつも通りなんだけどね(・∀・)b

*1:蒸留所

*2:Pが付くヒトとか、飼が付くヒトとか