笑ってる?

創作サイト【神々】の日記

やっぱ俺ってイイオトコ

きたきたきたきたきたぁ!!


レディス、エン、ジェントルメン!!
ついに来ましたよ、俺様の時代が。
いや、ほら、もともとモテモテ君なんですがね、ここへ来てさらにそのモテっぷりが加速したって言うか、時代は俺を求めてるって言うか。


今日は水曜日なんで、治療は半日だったんです。ほら、俺様って三日以上続けて働けない、可哀想な体質じゃないですか? だから、「月、火働いて水曜半日。木、金働いて土曜日半日。日曜休日」って言うステキなシステムなんですよ、うちの整骨院


んで、たとえ半日だろうが、「休み」と名がつく時間にやることと言えば、単車いじりでしょう? 一般的に。誰もが。


買い込んできたパーツを、四苦八苦しながら取り付けしてた訳ですよ。数時間前に行った歯医者で、「おめえ、何年歯石取ってないんだよ? 普通に化石になってるぞ?」くらいのことを言われてリル凹んでたんですが、単車いじり始めれば、すべては雲の彼方です。


ちなみに、何で四苦八苦して取り付けるかって言うと、ボルトオンパーツ(その車種にあわせて、簡単に取り付けられるパーツ)なんて気の利いた物が、俺の単車みたいなマイナー車種にはないからです。


ハーレィ用のパーツとかを買って来て、あとはてめえの才覚と技術、何より強引さで取り付けるわけです。とまあ、そんなふうにシコシコ単車いじりをしてるってぇと。


「こんにちは。バイク、カッコいいですね?」


これ自体が、かなりありえない状況だと思うべ? ところがだよ、その女の後ろには、友人と思しき女の子が、6人だ。


おう、モテないクズども、聞こえるか? 6人だよ? バスケットのチーム作ったら、一人余っちゃうんだよ?
You copy???


ありえねえだろ? 自宅のガレージで単車をいじってる男に、いきなり話しかけてくる女の子。その後ろにはさらにたくさんの女の子、なんて、ゲームかドラマの話だろう、普通?


それがあったんだよ。


しかも、しかもだ。聞いてるか、ヲタども?
彼女らの平均年齢、つーかみんな間違いなく同級生なんだろうが、小学校中学年。3,4年生。どうよ、このハンパな響き、どうよ?


「バイクかっこいいね? お兄さんバイク好きなの?」
「いつも学校から帰ってくるときに見てるよ、カッコいいね?」
「お兄さんもカッコいいな。」
「ピアスがいっぱいある! すごいね。痛くないの? でも、カッコいいから、お母さんがイイって言ったら私もしたいな。」
「お兄さん、結婚してないの?」
「金髪がカッコいい。でも、何で金髪なの」
「好きな人、いる?」


質問攻めですよ、小学生に。いや、本気でありえないでしょ? 俺、探しましたよ、TVカメラを。マジでそれくらい、ハンパなく持ち上げられっぱなし。小学生に。


むしろここまでほめられると、どっちかって言うと年増好きな俺も、なにやらこいつらが愛しくなってくる。


すると若い女(笑)の常ですが、こっちの都合なんぞ関係ナシに、懐に入り込んできます。とにかく、相手の気持ちとかの前に、自分の言いたいことを言う。女ってのは、こんな歳から女なんですね。


「ねえ、ねえ、この中で誰がいちばん好き?」
20年したら、みんな大好きです。
「ねえ、その線、ここに付ければいいんじゃないの?」
見た目はきれいかもしれないけど、それじゃあウインカーが点灯しねえですよ。
「手が汚れちゃったね? 私が洗ってあげる」
いや、シトラスクリーンがあるんで、そこまでしていただかなくても。
「ねえねえお兄さん、髪の毛切ったほうが、もっとカッコいいと思うよ?」
そうすか?


そのうち、一人の女の子が「ねえ、行こうよ」と言いだしまして、どうやら俺をいじる遊びは終わりになるようです。全身、オイル汚れで真っ黒にしながら、安堵のため息をつく俺。


と。


俺のことを気に入ってくれたらしい女の子が、元気な声で叫びました。


「お兄さん、また遊びに来るね? こんど、サインしてね?」
そのせりふに、周りの女の子も、間違いなく「勢い」なんでしょうが、叫びます。
「あたしも、サイン欲しい!」
「こんど、サイン頂戴ね?」


プチジャニーズ体験。


さすがに俺の持論「女は30過ぎてから」は言えませんでした。