笑ってる?

創作サイト【神々】の日記

大陸より〜黄砂に吹かれて

noreturnrydeen2004-08-23

夏休みなんぞありゃしなっかったてヒトには呪い殺されそうですが、まだ夏休み中の学生さんは逆に俺が呪い殺しますが、ウチの整骨院もクソ長い休暇を終えまして、今日からお仕事したわけです。


ま〜た、まこと(整骨院の若い衆)の顔見ながら、せっせとお仕事しなきゃならないわけですが、この若者、ガッコの修学旅行というか研修で、この夏、北京に行って来たそうなんですな。


整骨師の技術というのは、かつて柔術家が免許皆伝の際に与えられた、「活法」と言う体験医学としての治療術が元になってます。
近代になってそこに西洋医学が加わり、現在では、「整形外科の物理療法室の出張機関」的な色合いを濃くしています。
つまりそこに、中国の入る余地などはカケラもないわけで。


え〜と、北京大学で、何を学んできたのですか?


鍼や灸ならともかく、なんで北京大学に行くのか、カイモク見当がつきません。解剖実習だと言うことですが、俺のときは帝京大学の医学部だったし、わざわざ中国に飛ぶ理由ってのは、いったいナンなんでしょうね。


きっと俺ごときにはわからない、大人の事情があるんでしょう。
どうでもいいけど。


で、帰ってきたうちの整骨院の若き雄、ニコニコしながら俺に向かっておっしゃいます。


「いや〜、中国、いいッスねぇ。つーか、ゼッタイ、先生向きですよ」
「そうなん?」
「屋台とか、テーブル拭かないンですよ? 前の客の箸で汚れ物を下に落っことして、なんかビニールみたいの敷いて料理並べるだけなんです」
「そのどこが俺向きなのか、簡潔に説明して欲しいのだが」
「それに、安い安い。物価、半端じゃないですよ」
「いや、ヒトの話、聞けてばよ」
「何が先生向きかって、ガイドのヒトが、『日本人が中国人と揉めてると、そこいらの人間が全部敵にまわるから、揉めるなら、その一区画全員を敵にまわす覚悟でいてください』なんて言うんですよ?」
「う〜む。いつもヒトにたしなめられると聞こえないふりしているが、繁華街で揉めるのは、どっちかって言うと得意分野だぞ? 俺向きと言うより、むしろ『もっとも俺が行っちゃいけないところ』のような気がするが、気のせいか?」
「いやね、そのあとメシ食いながらいろいろ聞いたんですけど、そこらのヒトの月収ってのが、平均100元くらいだって言うんですよ。そのときの俺の財布の中にでさえ、100元札なんて二、三枚入ってましたからね。トラブっても、全部、金で解決ですよ」
「あ、な〜るほどね、ってやかましい、バカ!
しっかしおまえ、金もったらすごく典型的な、ダメ成金になりそうだな。つーか、なんでも金で解決なんて、すごくよくない考え方だぞ? 早いトコ性根を入れ替えてだな……」
「あ、これ、お土産です。向こうの酒」


 


うん、お前はずっとそのままでいいや。


ありがと。