つーかね、聞けよ、諸君。
今日はね、かなりご機嫌に帰ってきたんですよ。
そりゃ、ここんとこの天候の不安定さからか、患者さんはものすげ多くて、今日もかなり遅くなっての帰宅だったんですが、そんな肉体的疲労をふっ飛ばすくらい、ステキなことがあったんで。
ウチのね、患者さんの大学生の女の子がね、え〜と、もう一回言おうか? 大学生の女の子がね、言うんですよ。そのまえに、ちゃんと見たか? 小学生じゃないそ? 大きいんだぞ?
ま、それはさておき、言うんですよ。
「えぇ? 30すぎてたんですか?」
「えぇ? 結婚してるんですか?」
こんなステキなセリフのあとに、
「見えな〜〜〜〜〜い!」
いきなり俺の愛人ランキング上位食い込みです。
とまあ、そんな話を、夫婦水入らずの夕べに語らいあっていたワケですが。そこから話は昔のことに移り、昔と言えば当然、嫁との出会いの話とかになるじゃないですか、普通?
ンで俺が、あのころはさぁ、なんて話をしてると思いなよ。
したら、ウチの嫁、いきなり夕飯の後片付けですよ。
どうよ、これ?
「おめ、俺様がだなぁ、ふたりの出会いつー、俺たちの人生においても相当重要な場面を、劇団四季ばりに再現しようって言うときに、それはねーだろう?」
俺の言うことはもっともだと思うでしょう?
そしたら、嫁、ものすげ平然と。
「だって、その話、知ってるもん」
それはそうだろうけれども