笑ってる?

創作サイト【神々】の日記

一攫千金霧散

手塚賞赤塚賞の、下半期の募集をしてますね。
漫画家目指す皆さんは、がんばって描いていることでしょう。
夢の実現目指して、がんばってください。
 
で、そんな話を整骨院でしてたんです。つっても漫画となれば、俺もまこと*1も、たいがい喧(やかま)しいですからね。大いに盛り上がりまして(主に俺とまことが)ギャーギャー騒いでました。
 
「俺、彼女に言ってるんですよ。漫画を描けって」
「あー、みなまで言うな。確かに今の日本じゃ、漫画ってのは元手が小さくて当たればデカイ典型だからな。だけどな、まこと、聞けよ? 漫画が好きで好きで、一生懸命がんばってるヒトがいっぱいいるんだぞ? そんなヒトに失礼だとは思……」
「だから、描きながら好きになればいいじゃないですか。いやむしろ、好きじゃなくてもいいから、とにかく当てれば」
「これだ。そんな考えじゃ、決して……」
「でもね、彼女が嫌がって描かないんですよ。も、いい加減アタマにきて、いっそのこと、俺が描こうと思ってるんですけどね」
「とにかくヒトの話を聞かない子だね、お前は。まあいい。つーか、いっそのこともクソもねーだろう。彼女ならまだしも、お前が書くんじゃ、壊滅的に絶望的だな。お前が漫画家になれるなら、江藤博利だって画家になれるってんだ」
「誰ですか、それ?」
「ち、しまった。自らジェネレーションツッコミを誘発しちまった。江藤博利たらアレだ。ずうとるびのメンバーだよ。凸凹大学校の『絵スチャ〜』の時に、もはや芸術的とさえいえるほどの、絵の下手っぷりを披露したツワモノだ」
「ほとんどすべての単語がわからない」
「もう、その話はいい。とにかく一攫千金なんぞ狙わず、地道に行きなさい」
「いや、完全、時代は漫画ですって。先生、原作かいてくださいよ」
「物語を書くのは好きだけど、おまえの絵じゃなー。大体、ストーリ漫画描くのか? ギャグ漫画書くのか?」
「それは、もちろん、読むヒト次第ですよ。俺の絵をギャグと取るか、それとも俺の絵が理解できず評価もできないか」
「その段階で、すでに致命傷だろ。俺の原作の出番があるとは思えないんだが。でも、考えてみたら、それ、いいよなぁ。俺もなんか、漫画の原作書いてみたくなった。自分の小説が漫画になったら、面白いだろうなぁ」
「あー、先生?」
「ま、漫画はともかく、誰か、挿絵描いてくれないかなぁ。そしたら俺、ものすげえ書きまくっちゃうんだけどなぁ」
「先生、聞いてます?」
「なんだよ、ヒトが幸せな妄想にふけってるのに」
「あのですね、なんか大きな勘違いをしてるみたいだから言っておきますけどね、先生が原作を書いて、俺がそれを絵にするわけじゃないですよ? 俺が描いた絵に、先生が原作をつけるんです」
「……お前の言ってる意味が、ひとかけらも、俺の脳に入ってこないよ?」
「だーかーらー。俺が絵を描くんです。そんで、それに先生が原作をつけるの」
「だーかーらー。それをどうやってやるのか、説明できるもんならしてみれって言うんだよ。なんだ、描いた絵に原作をつけるってのは。俺が原作を書いて、その話にお前が絵をつけるんだろうが。いや、お前の絵のためになんぞ、絶対書かんがね」
「あーもーぜんぜんわかってない。言っておきますけど、俺だって俺が描くものが、いったいどうなるのか、全然わからないんですからね? まず、描いてみて、出来上がったそれに基づいて、先生が話を作らなくちゃ、ダメでしょう?」
 
 
ダメなのは、おまえのドタマだ。

*1:整骨院の若い衆