笑ってる?

創作サイト【神々】の日記

お山の若大将

昼近くに起きだしまして。
さて、今日は待望の山菜フェスタinマル実家。
そろそろ行こうかねぇ、でも起きるのだるいねぇ。
なんつってると、表にフォンフォンパラパラやかましい暴走族が。
外に出てみるまでもなく、もちろんZとP。
Zが家の前でちょっと遊んでたんで、やかましいバイク小僧がいるなと、近所のチンピラ風オヤジが、スエットに突っかけ&丸刈りガンくれつーわかりやすい様子で顔を出しました。
かみ君のやる気モードにちょっと火が入ります。つっても悪いのは100%こっちなんで、火を入れちゃいけないんですが。幸いオヤジはそのまま引っ込んでくれたので、何事もなくマル家に入りまして。
しばらくダベった後、さて出るかという段になってマルの携帯がなります。つーか、俺はこの日、朝っぱらからなんども、この携帯に起こされたんですがね。
ホント、3回くらい捨てようと思った。どーせマルんだし。
 
「はい、はい。わかりました」
 
電話を切ったマル、この世の終わりみたいな顔をしてます。なんと、休日出勤だそうで、あのマルが遊びをほうって仕事に行くとか、わりと奇跡だこれ。
みんなで慰め、ねぎらいながらも、出てくる言葉は、
 
「おぉ! あのマルさんが、遊びをキャンセルして仕事に行くなんて……すごいなぁ……さすがTさん
 
どうやら『マルがえらいってより、そういう風に教育したTの手柄』てのが、全員一致の見解な模様。
ま、遊びより仕事を優先させるような外道は放っておいて、残り全員でマルの実家に行きます。べつにマルなんかいなくても、俺はマルの両親に絶大な信頼をいただいているので、まったく無問題。
いわく「かみ君と会ってから、うちのバカ息子は前よりまじめになった」そうで、つまりこれまではTの代わりに俺がマルを真人間にしてやってたわけです。
さすが、人生の先輩は、見るところが解ってますね。
そんなこんなで、自分も単車できたのに『Zの単車のケツん乗りたい』言うPの、不思議なリクエストによって、ZはPと2ケツしてPの単車。んでZの乗ってきたR1-Zを俺が乗っていくという話になりました。
ふたりが単車できてたのを見て、なんとなくうらやましかったから、この申し出は俺も大歓迎。俺が単車に乗りたいのを見越して、Pちゃんが言ってくれたのかなぁとか一瞬考えました。
多分違うんだろうけど、そういうことにしておこう。ありがとーPちゃん。思ってたら後でやっぱり『バイクの後ろは気持ちいいんだよー』だって。だろうなぁ。
つーか、気持ちいいのは解るけど、単車の後ろで寝るのはやめたほうがいいよマジで。
 
久しぶりに乗るR1-Zはクラッチの動きが渋いのを別にすれば、すごぶる絶好調。街中だろうが、飛ばせなかろうが、やっぱり、2サイクルはおもしれぇ。いや、でかいのももちろん大好きなんだけどね。
秋山*1的に言えば
「単車最高っ!」(ガッツポーズ付)
てなもんで、昨日から少し体調崩してるのも、乗ってる間はまったく気にならないです。むしろ俺の単細胞っぷりが最高。
マル実家につくと、マルの両親がてめえの子供や孫を迎えるみたいに、喜んで迎えてくれました。なんかね、ここにくると、本当にあったかい気持ちになるよ。
ウグイスの声と、風の香りと、山と、ダチ。
そんなに気ぃ使いすぎると疲れるだろうに、ってくらい両親*2がわざわざ庭に手製のベンチやテーブルまで作って、山盛りの飯とビールまで用意してくれて。
体調悪いのとあいまって、俺、実はマルの親父が作ってくれたベンチを見たとき、涙が浮かんじまったんだよね。こんなバカどもが遊びにくるのを、すげえ楽しみにしてくれてたんだなぁって。
山菜も、おこわも、赤飯も、てんぷらも、みんな美味かった。
だけど、マルの両親のうれしそうな笑顔が、多分みんな、一番美味かったんじゃねーかな。それを美味かったと感じられるやつらだから、こいつら、気持ちいいんじゃねーかな。
 
食う前にまずはたけのこ掘りです。
マル父ちゃんと裏の山に登り、父ちゃんがたけのこを掘ってくれるのを見ながらおーがとふたり、「いのししが出たら、倒すぞ!」とかバカ話。Nは掘られたたけのこを見て、嬌声を上げてる。マル母ちゃんはZやP、飼い主様となにやら話し込み。
みんないい顔してるんですよ。
たけのこも取れたし、それじゃあいよいよ食うかっ。
山菜おこわ、赤飯、たけのこ煮付け、きゃらぶき、ふき味噌、山菜のてんぷら、マル母ちゃんの育てた信じられないくれぇ美味いアスパラ、すべてが手作り。
母ちゃんいわく「ガス代くらいしかかかってない」そうで、何でこの環境であんなバカに育ったんだろうクソマルは。
今とってきたたけのこを、そのまま切って刺身。
母ちゃん手製のふき味噌で食う。
野菜嫌いの俺の目ん玉が、飛び出るほど美味いんですよこれが。そしてまた思うんです。どうしてマルは……って。まあ、野郎に言わせると
「んなもん、毎日食ってりゃ食い飽きるっての」
だそうなんですが、黙れこの贅沢ものが。 
 
さんざ食って、ちっとだけ飲んで、ものすげえいい気持ちになったところで、マル実家の部屋に転がります。すぐにZとおーがもやってきて、雑魚寝つーかとりあえず転がってみる。
と。
縁側から吹く風が、ゆるりとほほをなでる。
うぐいすの声だけが、心地よく耳に響いてくる。
ああ、気持ちいい……
で、タバコ吸おうと、身体を起こしかけたんですよ。
 
「う、動けねぇ……」
 
たたみに小さい吸盤がついてるのか、ここは重力が違うのか。とにかく、一度寝転がったら、身体が持ち上がらないんです。も、冗談かってくらい。
あまりに面白くて思わず、
 
「Zぉ! おーがぁ! 身体起こしてみろ! 持ち上がらないぞ!」
 
なに言ってんだこのバカ的表情で身体を起こしかけた二人は、そこで俺と同じ体験をしたのでしょう。一瞬「お?」って顔をしてから、ケタケタと笑い出します。
 
「おぉ〜ホントだ。動けない」
「ははははっ! なんやこれ。何が起こったん?」
 
笑いながら身体を起こす二人の姿は、リアルorz状態。
 
 
 
 
 
 
orz  orz 
 
マジで↑こんな感じでした。
やだね、ねらーわ。
言ってる俺も同じだったんですがね。
 
楽しい時間は、あっという間。撤収の時間です。
マル母ちゃんは誰よりUKTと別れるのがつらいようで、最終的には
「来年は弟か妹も連れておいで」
なんて軽くおーがにプレッシャーかけてました。
そんで別れて帰路に着いたら、置いてきちゃったたけのこを、わざわざ近所のコンビにまで持ってきてくださったりと、あんだけ世話になっといて、最後まで世話になる俺らもどうなんだいったい。
 
危なくマル実家に泊まりそうになるところを、何とか帰ってこられたのは、ひとえにこの日の夜、○木さんと約束があったからです。
んで、いちどマル家に集合して、仕事を終えて帰ってきたマルを、みんなでさんざ、からかいます。
 
「くっそー! なんだよてめーら! 何で俺だけ働いてるんだよ!」
 
神様は見てるんだよ、マルちゃん。
しかし、このままではもちろん収まりのつかないマル。
当然、俺らと一緒に行きたいとゴネだします。普段なら、明日仕事だし、自制心はないし、ハシにも棒にもかからないマルの意見など、コンマ5秒で却下するTですが、さすがに今日はかわいそうだと思ったんでしょう。
日付変更線を超えるなの条件付で、行っていいよと許可。
とたん。
マルの身体からエンジン音が聞こえてくるかのようです。
後から追いかけるとうれしそうにわめくマルをおいて、俺らは先に千葉へ戻ります。途中、何度かこっちの場所を確認する電話が入った後、なんだかんだで結局、俺の家まであと少しのところで、CBR1100XXが追いついてきました。
さすがにやるってトコですが、どれだけ感心しても、そんなものおくびにも出しちゃいけません。
 
「どーだ、追いついただろ」
「あー速いなマル。さすがやなぁ。俺は東北道で追いつかれるかと思ったんやけどな」
「そーだな。さすがだよマル。さすがに俺は常磐道くらいかなと思ってたけど」
 
マル、歯軋りしながら
 
「くっそー! てめーらやってみろ!」
 
楽しいですね。
 
さあ、帰ったら○木さんのお出迎えをしなくちゃ。
あ、なんかそのまえに、うわばんとか来てたっけ、そー言えば。で、このうわばかが、まさにうわばか。基地害みたいな量のコミックデータと動画イソデータもってやってきまして。
ホント、なんでおめーはまともに手ぶらでこれないんだ?
ま、今回に限っては悪いのはうわばかじゃなくて、こういう頭のねじがちょっと緩んじゃってるかわいそうな子に「コミックデータ貸してくれ」なんて言ったおーがの方なんですがね。
 
で、その後、○木さん登場。
案の定、お土産を抱えてきてくれました。
大量の海の幸エトセトラ。
そしていつものごとく宴会が始まり……
 
 
俺、ここでノックアウト。
崩れてた体調が、ここで一気に雪崩を起こします。もはや立っているのも怪しくなり、テンカウントゴングです。
みんなが宴会やってる中、ものすげえ寂しい気持ちでベッドにもぐりこみました。これ、絶対マルの呪いだ。
まあ、今回は○木さんとおーがをあわせるのが目的だから、俺なんか別にいてもいなくてもいいんですがね。でも、みんなの嬌声を聞きながら布団の中で汗かいてるってのは、寂しいもんです。
 
そんな一日でした。

*1:柔道→総合格闘技にいったあの人ね

*2:ある意味、俺の両親みたいなものだ