笑ってる?

創作サイト【神々】の日記

背中を丸めて

若い衆が辞めたので。
彼の嫁さんにバイトでやってもらってた細かい事務仕事も、自分でやらなくてはならなくなりまして。ちなみにジムシゴトつっても、誰かの筋トレを手伝ったり、連邦の量産型で戦ったりとかじゃないです。
封筒に書類をつめたり、宛名シール貼ったり、総括表を作ったりってな、いわゆる完全に一般的な事務仕事なんですが、これがもう、俺の最も不得手とする作業なんですよ、実際。
 
「正確に、迅速に、淡々と量をこなす」
って言うのが、小学校時代から苦手でした。算数、数学も淡々と計算する作業で躓(つまづ)いたくらいでして。その翔子に、や、中川さんは関係ない。その証拠に、証明問題とかは大好きでしたから。
でも、これやらないと好きな単車も買えないんで、渋々やってます。
 
普通の事務能力があるヒトなら、数時間で終わる作業内容なんでしょうが、ディオ・ブランドー並みの精神的貴族に位置する俺には、途方もない難事、むしろ荒行でして、きっと二三日はかかるでしょう。
早くもヤラれ気味。
 
「こうなりゃ人生の予定を大幅に繰り上げて、40代のうちに海賊船に乗って仲間を集め、はるか彼方の見知らぬ海へ『ひとつなぎの秘宝』を探す旅に出ちゃおうかなぁ。途中でトナカイ拾っちゃおうかなぁ」
なんてステキな妄想にふけりながら、ふと現実にかえってオノレのおかれた状況に気づき、『貧乏浪人の傘はり』みたいな心境になりつつ、ちいさくため息をついてみたりする冬の夜。
 
海賊王に、俺はなるっ!(背中を丸めて封筒はりしながら)