笑ってる?

創作サイト【神々】の日記

三日月氷菓店

「柏にカキ氷専門店がある」
そんな話を聞いたときから、行ってみたいと思ってました。
甘いものが苦手とは言え、アイスやカキ氷は大好きで、呑んだ帰り大量に買って帰ったりするほどです。まして『専門店』のカキ氷と聞けば、いまひとつ想像がつかないだけに、行ってみたい気持ちはひとしお。
んで、今日の昼間、出かけたついでに寄ってみました。
 
<三日月氷菓店>
http://tabelog.com/chiba/A1203/A120301/12023093/
 
うどん屋の横の急な階段を上ると、ごく普通の喫茶店フレーバな店内。
席に座ると、メニューが目に入ります。

三日月氷菓で有名なのが、季節の果物を使ったカキ氷。
今日はプラム(杏)でした。つわけで最初はナオミがプラム、俺は宇治金時を喰おうと思ってたんですが、メニューをながめたナオミが、軽く興奮した様子で「ほうじ茶がある」と騒ぎ出しまして。
飲む方じゃなくて、『ほうじ茶カキ氷』です。
ま、なんで興奮してるのかは、カイモクわらかんのですが。
 
結局、俺がプラムになりました。

生プラムのカキ氷。
来た瞬間、「うっわ、デカいな」と思ったんですが、それは大きな勘違い。
たぶん普通のカキ氷と、氷の量はそんなに変わらないと思います。ところが、天然氷をすげぇ薄く削ってあるので、間に空気が入り込み、えらい大きく見えるんです。
 
セットで練乳が付いてくるんですが、まずはそのままヒトクチ。
瞬間。
「うっわ、なんだこれ!」
思わず声を上げてしまうほど、口当たりがふわっふわ。
口に入れた瞬間、文字通りとけてしまいます。氷を食ってるはずなのに、口に当たったと同時にとけちゃうので、あまり冷たく感じないほど。氷というより、わたあめに近い口当たりです。
スプーンを差し込んでも、『モノに当たってる』つ−感覚がありません。
 
味は、ものすごく上品。
薄いといえば薄いんでしょうが、氷がほろほろで自己主張しないので、ちょうどいい優しい甘さ。生の果物の甘さをそのまま感じられます。たぶん、普通のカキ氷だったら薄くて物足りないでしょう。
ここのふわっふわな氷だからこその、カンペキなハーモニー。
 
やがてナオミの『ほうじ茶』がやってきます。

写真だと、プラムと区別つきませんが、現物はもう少し茶色。
これももちろん氷はふわふわなんですが、驚いたのが『ほうじ茶』の実力。ほんのり甘く味付けされたほうじ茶シロップは、しっかりほうじ茶の渋みと味が残ってまして、これが氷と合うったらない。
プラムもおいしいんですが、なんていうか『想像できる』じゃないですか?
いや、それだって想像以上に美味いんですが、ほうじ茶の場合、裏切り感がハンパない。抹茶ほど激しい味がしないから、ほうじ茶カキ氷って言われてもイメージ湧かないでしょう?
だから、『喰った瞬間の衝撃』が、果物より強いんです。
 
「いやぁ、プラムもおいしいけど、ほうじ茶はすげぇな」
思いながら、自分のプラムを食い進めていますってーと。

「うお、アイスが入ってる!」
中にミルクアイスが仕込まれてまして、これがまた嬉しい驚き。
濃厚なミルクの味が強く、単体で喰ってもかなり驚く美味さなんですが、薄味の生フルーツを喰い進めてきたところで出会いますと、その反動でミルクの濃厚さがより引き立ちます。
まあ、言ってみればカウンターみたいなもん(伝わりづらいです)。
 
が、濃厚なミルクアイスを食えば、当然、サッパリ薄味のフルーツは味気なく……
「なるほど、ここで練乳の出番なのか!」
小さなミルクポットに入れられた練乳を、フルーツシロップの上にツーっとたらしてやりますと。ミルクアイスの濃い味に慣れた舌に、こんどは練乳とフルーツシロップの混じった強めの味が楽しい。
薄く上品な味から、一転して濃厚なミルク、さらにそれに負けない練乳&フルーツ。
言ってみれば、『カキ氷のフルコース』みたいなもんです。
 
そして最後に。
「ずずずっ……うっわ、あったかいお茶、うめぇな!」
いつの間にかすっかり冷たくなった口に、温かいほうじ茶がまた美味しい。
しかもこの温かいお茶を飲むと、『またかき氷を食いたくなる』という、恐ろしい無限ループ。
 
たかがカキ氷のはずなのに。
一杯で二度も三度も驚かされ、楽しませてもらえました。
もしもアイスやカキ氷がキライじゃないなら、訪れる価値はありますよ、ホントに。