ここんとこ宴会ばっかしてて、すっかり滞ってたんですが。
ようやく、「防水財布」が出来上がりました。
せっかく作ったので、その製作過程をアップします。
嫌だつってもアップロード(`・ω・´)
今回は、ゴムと言う、レザーとは違った素材を使います。
なので、いきなり作り出さず、事前にいろいろ考えました。
レザーに比べてゴムは裂けやすいので、その養生が必要なんです。
まずは大まかな構想ですが。
基本的に、10年近く使った前の財布をコピーします。
ただし、レザーレース(皮ひも)でフチをかがることはできません。
レースを通す穴が縦長なので、避けてしまう恐れがあるからです。
それに、一部はどうしても設計を変えなくてはなりません。
こう言う、チカラのかかる部分は、うまくチカラを分散させます。
今回は、札入れ部分と小銭入れ部分の背中に、横壁をつけてやります。
なに言ってるか判らないでしょうが、あとで判るから待ってろ。
さて、それじゃあまずは設計図を描きましょうか。
A4のコピー用紙に、定規とボールペンで設計図を描きます。
この段階で、縫い代は5mm、穴間は10mmに決めました。
大きすぎる感じがするでしょうが、小さいと裂けるんですよ。
つわけで、設計図を描き。
最後の方になって、「方眼紙のが楽じゃん」と気づいた、うっかりかみさん。
ネットで拾った方眼紙データをプリントアウトして、残りを作りました。
そしたらゴムシートに設計図をのりで貼り付け。
カッターで切り出します。
本体外装は2mm厚のゴムシート。
それ以外のパーツは、1mm厚のゴムシート。
仕事の合間、手の空いた時間で、慎重に切り出します。
これが件(くだん)の「設計を変えた」横壁のぶぶん。
札入れに厚みを持たせることで、開いたとき力がかからないようにしました。
ま、これでも何言ってるか判らないでしょうが、完成まで読めばわかります。
さて、それじゃあ縫う前に、「どうやって縫うか」を検証しましょうか。
ますは、普通のレザーみたいに、菱目打ちで穴を開けてみます。
でも、あけてる段階で、ダメっぽいなと感じました。
実際に縫ってみると、案の定、穴から裂けてゆきます。
ためしにレザーレースのと同じ「ダブルステッチ」で縫ってみましたが(左)。
それもダメっぽいので、ポンチで丸穴を開け、右のように縫います。
つーか「丸穴」って個人的に、ちょっとヤな感じの言葉(´・ω・`)
ま、それはともかく、方針は決まりました。
あとは、実際に作業するだけです。
ポンチで2mm穴をひたすら開けまくり。
接着剤で防水がてら仮り止めをしたら。
太目のレザー用糸で、ひたすら平縫い&外掛けしてゆきます。
いや、この縫い方が本当に「外掛け」って言うかは知りませんけど。
ちなみに写真の変な針は、100均で買ったカーペット用の縫い針。
レザーやる人ならわかってもらえるかもしれませんが。
全部の段取りが終わって、ひたすら縫うだけって状態。
これがいちばん楽しいんですね。
縫って、締めて、縫って、しごいて。
この作業に入ると、次に気づいたら2,3時間は飛んでます。
ひと通り、縫い終わりました。
糸の仕舞いの処理がいい加減ですが、ま、こんなもんでしょう。
そしたら、最後の行程へ入る前に、一度、お金やカードを入れてみます。
手で押さえているのは、小銭入れのふたです。
本当は、コレにもホックとか止める算段をするべきなんですが。
俺の場合は、コレでOK。
下手にホックなんかつけると、チカラがかかって壊れやすいんです。
それに、ここを長く残してあるのは、後述する理由もありまして。
コレが設計段階で、散々「わかりづらい」言ってたやつ。
赤い矢印の部分を足したので、開くときにチカラがかかりづらくなりました。
判りづらいかな? ま、いいや、わかんなくても(・∀・)
じゃあ、最後の行程に移りましょう。
最後は、ロープをつける金具や、財布を閉じるホックをつけます。
ただし、ここはチカラがかかるので、ゴムシートだと心もとない。
なので、ユウヒの助言を参考に、タイア用のゴムを使うことにしました。
写真はもう、切り出して金具もつけちゃってます。
セカンドバイクKLX125の、フロントタイアのチューブをカットして使いました。
タイアのゴムは丈夫なので、これならそう簡単に壊れることもないでしょう。
本当は、全部タイアチューブで作れれば、強度的には最強でしたが。
さすがに財布用に全部切り出すには、タイアが細すぎました。
かといってユリシーズのタイアじゃ、厚すぎますしね(・∀・)
で、さっき後述すると言ってた、小銭入れのふたが長く、ホックもない理由。
ま、勿体つけるほどの理由じゃなく、赤い矢印のように緩んで欲しいから。
すると、自動的に緑の矢印の札入れにかぶさるでしょう?
このかぶさることで、少しは防水効果があるかと。
まるっきしムダかもしれませんが、小さな抵抗を試みてみました。
当然、小銭の方には、水が入る可能性もありますが。
硬貨なんぞ、なんぼ濡れたってかまいませんからね(・∀・)
つわけで、ようやく完成。
金具の付いてるタイアゴムは、そのうち接着しちゃうかも。
開け閉めしづらくなる可能性と、ゴムのチカラで閉まってくれる利便。
両方を天秤にかけて、接着するかしないか、決めようと思います。
今回とにかくこだわったのは、「カシメを使わない」ってこと。
理由はありませんが、いつも簡単にカシメを使っちゃうので。
おかげで、使わないでどうするか色々考えられ、楽しかったです。
ま、見た目には、今までの財布と、そんなに変わんないんですが。
札が濡れなければ、そして使い勝手が及第なら、俺の勝ち。
濡れたり、使い勝手が悪すぎたら、俺の負け。
負けたら素直に、もう一度レザーで作り直そうと思います。
今回のゴム財布つくりで、また色々とアイディアも沸きましたし。
でも、続けて作らないと、忘れちゃうんだよなぁ(´・ω・`)
最後に、新旧並べて撮影。
旧財布さん、今まで長いこと、お疲れ様でした。
たいして中身を詰め込むことはなかったけど、ゆっくり休んでください。
そして新財布さん、やっぱり中はいつも素寒貧だけど、これからよろしく。
そんな感じで(・∀・)