父へ
俺のオヤジってのは、仕事から帰ってくるのが遅かった。
正確に言うと、一度帰って飯を食った後、もう一回仕事場に戻って、夜中まで仕事をしてた。親父の仕事ってのは、ハンドバッグの製造卸だったんだけど、仕事と酒が娯楽ってな典型的な「団塊の世代」だけに、ガキの頃は「ウチが貧乏だからオヤジは夜中までがんばってるのだ」と思ってた。
少し大きくなって、貧乏なのももちろんだけど、それ以上に
「オヤジは仕事が好きなんだ」
ってコトに気づいた。
パートさんや従業員が帰りやすいように、残業しないで帰る。
メシ喰った後、もう一回仕事場に行って 、一人で仕事をする。
今になって思うと、カッコいいよなぁ。
夜の仕事ってのは、もっぱら見本作り。
一枚の牛皮を目の前にして、自分で書いたデザイン画を元に 、思うままハンドバッグを作る。とにかく職人気質の人だから、ココを削って儲けようとか言う発想がないんだよね。いい皮を使い、しっかりした裏地を選び、丁寧に縫製して、丈夫な金具を使う。気負いも衒いもない、バカがつくほど実直な仕事ぶりだった。
俺が大人になって病院に勤めてた頃、親父に言ったことがある。
「もうちょっと、儲けを考えたら?」
そのときは、お袋と弟のコトを考えて言ったんだけど……
オヤジは角ビンを飲みながら俺をちらりと見て、照れたように答えた。
「適当な物を作ってもし売れたら眠れねえよ」
適当な物を作って、それを買っていかれたら……
壊れてないか? 使い勝手は悪くないか?
気になって眠れないと言うことだ。
自分で開業してから、夜遅くまで仕事してると。
たまにあの時のオヤジの顔を思い出す。
今ならわかるよ、父さん……
航海
目の前には、見渡す限りの大海原。
小さなボートで、無謀にも大きな海へ漕ぎ出す。
嵐にあい転覆しかけたり、凪の日に太陽に焼かれたり 。
たくさんのコトをどうにかこうにかやっつけて、ここまでやってきた。
あちこちに立ち寄って、そのたびに舟は変わってゆく。
大きくなることもあれば、小さくなることもある。
豪華客船になることもあれば、海賊船になることもある。
気がつけば、周りにはたくさんの船。
同じ方向に行くもの。
交差して別の方向へ行くもの。
あるいは遠くをただ通り過ぎるもの。
近づくもの、去りゆくもの。
アナタの航路と俺の航路は、交わらないかもしれない。
同じ方向に向かっているかもわからない。
ただ一瞬、併走しているだけなのかもしれない。
このまま併走しつづけるのか?
いずれ見えなくなってしまうのか?
この先の波、天気、風向きと一緒で、誰にもわからない。
ただ、大きな海を航海していると、併走するものの存在は 。
俺にとって大きな、大きな安らぎであり、喜びだ。
アナタにとっても、そんな存在でいられるように。
せめて、盛大に汽笛を鳴らそう。
俺は、ここにいる。
アナタの航路とは、近づくことさえないかもしれない。
だから、大きな旗を揚げよう。
俺は、ここにいる。
アナタに見えるところで、飲んだくれて歌ってる。
アナタに見える間は、笑いながら踊ってる。
チューインガムを噛みながら
80~90年代に日本を席巻し、一時代を築いた超有名パンクロックバンド。後にガンバレロックと言われるジャンルの創始者でもあります。
んで。
ピストルズに対して的な「ぜってー答えの出ない不毛な話」はさておいて、内容的に若者向けつーか若者に刺さる曲のはずなんですね。
いや、懐古的な意味では俺の年代こそ直撃なんですが、それはさておき。歌詞の内容的には少なくとも、今さら50代に刺さる訳ねぇんです。
特に表題の「チューインガムを噛みながら」って曲なんて、彼ら自身が歌う通り「生意気なガキで居てやる」って曲ですから。
むしろ50代で刺さっちゃヤバい。
ところが。
サビに至った瞬間、驚くほど刺さるの。
めっちゃおっさんをえぐるの。
セックス下手でもいいだろ
(下手とかの前に勃たない)
ルックス変でもいいだろ
(50代にルックスもくそもない)
ヴィックス舐めてりゃいいだろ
(糖尿リスクで飴はNG)
ソックス穴が空いてるよ
(貧乏もしくは嫁が無関心)
高校生のころ聴いた曲に
こんな遠くから刺される
とは思わなかったよ😢
ジェンダーフリー
だいぶん暖かくなってきまして。
春用の上着でも暑い時があるので、ミリタリーシャツに変更したんですが。
ボタンを留めるのがめんどくさい。
人としてかなりアレな具合にダメ人間なのはわかってるんですが、メンドーなものはメンドー。
つわけでボタンをマグネットに替えます。
カッターで穴を空けて、マグホックを通すだけ。
ウラにワッシャみたいなのを当てて爪を折るので
表は当然、こうなります。
なので、外したボタンを瞬間接着剤で留め、
完成。
これは中々、上手くできたんじゃね?
と自画自賛しつつ試しに袖を通して、
気付くんですよ。
前のあわせが左右逆だってことに。
安心安定のかみさんクオリティ(´・ω・`)
そんな感じで。
ホットサンドメーカー
大放置のあと、しれっと始めますよ。
つわけでタイトルどおりホットサンドメーカーです。
ロゴスのを持ってるんですが、これ、センターで半分になるタイプなんですよ。
この真ん中の仕切り板でパンを半分に切るんですが、当然、この部分には具が入らないわけです。
具が少なくなる。
そんな哀しい状況に終止符を打つべく。
諸悪の根元である、真ん中の仕切り板を切り飛ばす決心をした52歳。
昼休みに近所迷惑かえりみずグラインダー起動。
これでパン二枚を使う大きなホットサンドが作れるようになりました。
具もたくさん入るから、キャンプの時には大活躍するでしょう。
つわけでコロナ落ち着くまで、牧場(押し入れ)に仕舞っておきます( ・ω・)ノ
翌日追記
あー、そーなるか。
まー、そーだわな。
(´・ω・`)