笑ってる?

創作サイト【神々】の日記

航海

目の前には、見渡す限りの大海原。

小さなボートで、無謀にも大きな海へ漕ぎ出す。

嵐にあい転覆しかけたり、凪の日に太陽に焼かれたり 。

たくさんのコトをどうにかこうにかやっつけて、ここまでやってきた。

 

あちこちに立ち寄って、そのたびに舟は変わってゆく。

大きくなることもあれば、小さくなることもある。

豪華客船になることもあれば、海賊船になることもある。

 

気がつけば、周りにはたくさんの船。

同じ方向に行くもの。

交差して別の方向へ行くもの。

あるいは遠くをただ通り過ぎるもの。

近づくもの、去りゆくもの。

 

 

アナタの航路と俺の航路は、交わらないかもしれない。

同じ方向に向かっているかもわからない。

ただ一瞬、併走しているだけなのかもしれない。

 

このまま併走しつづけるのか?

いずれ見えなくなってしまうのか?

この先の波、天気、風向きと一緒で、誰にもわからない。

 

ただ、大きな海を航海していると、併走するものの存在は 。

俺にとって大きな、大きな安らぎであり、喜びだ。

 

アナタにとっても、そんな存在でいられるように。

せめて、盛大に汽笛を鳴らそう。

俺は、ここにいる。

 

アナタの航路とは、近づくことさえないかもしれない。

だから、大きな旗を揚げよう。

俺は、ここにいる。

 

 

アナタに見えるところで、飲んだくれて歌ってる。

アナタに見える間は、笑いながら踊ってる。