患者さんのおばあちゃん……と言っちゃうのは申し訳ないような、元気な女性がいらっしゃいまして。
震災以降、用心のためクルマに水だの寝袋だのを積んでるつー話になったわけですよ。年齢にしては珍しいくらい、キャンプ道具を知ってらっしゃるんです。俺もその手の話は嫌いじゃないんで、ダウンシュラフの話だので盛り上がってたんですが。
「軍用みたいな寝袋があるんだよ。カーキ色の。ムスコが昔サバイバルゲームってのやっててさ」
「へぇサバゲーやってたんだ。俺の友達も、あちこちの施設でやってるよ」
「ムスコは親戚の山でやってたけどね。いろんな人が来たよMONOマガジンの編集長とか」
「へぇ、すげぇじゃん。その頃って、サバゲーのはしりだったのかな」
「あの人も来たよ、ほら、超能力のヒト」
「き、清田くん?」
「そうそう、それから女のマンガ家もきたね。女のヒトなのに、迷彩服っての? シッカリ着込んじゃってさ。ああいう商売のヒトはいろんなものに興味を持つんだねぇ」
「女のマンガ家? だれだろ」
「あれだよ……
うるせえなんとか」
高橋留美子と清田益章のサバゲーとか、ちょっと見てみたい。