笑ってる?

創作サイト【神々】の日記

峠を越えて

言っても、本当の、俺の大好きな方の峠じゃなくて、比ゆ、暗喩、言葉のあやってヤツね。そう、レセプトと確定申告が、八合目を超えたところなわけです。
真の開放の瞬間まで、もう秒読み状態。
開放されたら、俺、ぐれるぞー!
 
この「グレる」てのが、最近の整骨院での流行り。
もちろん、まこと(整骨院の若い衆)が使ってるわけですな。
要は、受験勉強で大変なヤツが、時々切れて、
「あーもー! 国家試験おわったら、俺、絶対グレるっ!」
とか、意味のわかりづらい宣言をするんです。
 
「で、グレてなにするんだ?」
「もう、悪事の限りを尽くしますよ」
「ほほう、それはそれは。俺に関係ないところでやれよ?」
「何言ってるんですか、もちろん、先生にケツ拭いてもらうんですよ。俺の保護者じゃないですか。むしろ、飼育担当?」
「初耳だし、聞きたくない」
「夜中に整骨院のガラスを割りまくって、先生のバイク盗んで……」
「なにゆえオザキフレーバー?」
「朝一番、ピンポンダッシュ
「あー、俺の単車は逃走用なのか……うん、普通に警察の出番だな」
「身元引受人なんですからね? 自覚してくさい」
「したくない。つーか、ンなことしたら俺もグレるぞ」
「いや、先生、それ以上グレたらヤクザだから」
「いやだー! 俺もグレるんだー!」
 
すげえいいタイミングで入ってきた新患さん、目ン玉まんまるにしてました。
なんとなく、俺らの勝ちって気がしました。
なんでかは知らない。