笑ってる?

創作サイト【神々】の日記

リリカル骨屋

まこと*1が言うんです。
 
「先生! 聞いてくださいよ。昨日、ラジオを聴いてたら、なんか聴取者プレゼントで、誰だかのノートってのがあったんです。でね、その時DJが『これって、リリックノートにぴったりですねー』とか言うんですよ」
「ほほう。リリックノートねぇ。俺ならエピックノートだな」
「なんです、それ?」
「リリックは叙情詩、エピックは叙事詩だ。英雄詩とかそう言うのだな。ちなみに物語をあらわすエピソードってのも、これが語源だ」
「うわ、やっぱその手の話になると、無駄に詳しいなぁ」
「無駄は余計だ。つーか、そのリリックがどうしたんだ」
「いえね、俺の中でリリックノートなんて持ってるのは、エミネムか千葉ちゃんだけなんで、イマドキの子はリリックノート持ってるのが、当たり前なのかなとか、ちょっとビビったんですよ」
「千葉ちゃん? ああ、BECK*2か。つーか、リリックノートはともかく、女の子なら詩を書く子とか多いから、結構、持ち歩いてるんじゃねーの? いや、よく知らねーけど」
「ああ、歌詞ってことじゃなくて、詩かぁ」
「リリック=歌詞ってのは、HIPHOPの連中が言ってるンだろ。だいたい、叙情詩って言葉ぁ使うなら、叙情的な歌詞を書けっつーんだ。あった事そのまま喋ってるンじゃ、むしろ叙事だろーに。いや、メロディがないからむしろ……」
「いや、その辺の話はおいといてください。長いから。じゃなくて、みんな詩とか書いてるんですかね?」
「ち、これからが大事なところなのに。ま、そう言うブログとか、サイトは多いよ。詩とは言いがたいけど、俺もたまに叙情的な短文書くし」
「へぇ、そうなんだ。じゃあ俺もリリックノート持とうかなぁ」
「お前は人生がそのままリリックだから、いらんだろう。どうせすぐ飽きて、お買い物ノートになるのがオチだ」
「そんなことないですよ。飽きないように、簡単に書けばいいんですから」
「ほう、いいこと言うな。んじゃ、俺がノート買ってやろうか?」
「マジすか? 買ってください。したら俺、書きますよー!」
「お、やる気マンマンだね」
「今日は魂的に俺が勝った、今日はスケールで負けた気がする、ってな感じで」
 
 
 
 
それは、リリックノートじゃない。

*1:整骨院の若い衆

*2:ハロルド作石の漫画