久しぶりに『神々の山嶺』を読んだんですが。
夢枕獏の原作を谷口ジローが漫画にした例の傑作。
いや、アツくなりますね、やっぱり。冬のエヴェレスト南西壁単独無酸素登頂をやろうとする、山屋（山男）の話なんですが、これがまた、何回読んでも男の中の何かを揺さぶるクソ熱い話なんですよ。
読むたびに、その場にいても立ってもいられなくなって、やけにそわそわと落ち着かなくなり、挙句の果てに旅に出たりしちゃう。そんな話。
そして読むたびに、てめえを見つめ返し
「贅肉がついたなぁ」
と、つぶやかされてしまう話です。いや、身体の贅肉だけじゃなくて、心とか、生活とか、そういうすべてを含めた贅肉ね？
人間は、両手で抱えられるだけのものを持ったら、それ以上のものは持てない。それを持ちたいと思うなら、今、手に持っているものを離さなくてはならない。
俺は欲張りだから、今のところ離すつもりはないです。でも、もしかしたらいつか、何かをつかむために両手を空にしなくちゃならなくなるときが来るのかもしれません。
そんな日が来てほしくないような、来てほしいような。
とにかく、生きることに手を抜かないで、一生懸命、生きていこう。欲張りでもなんでも、今やれること、今やりたいことのすべてを、力いっぱいやっていこう。今は、そんな風に思っています。
明日には、またダラけてたりするんだけどね、コレが。
んでも、そう思える間だけでも、ピシッと引き締めようか。
