どれだけ長く続く夢でも、覚めない夢はない。
どれだけ長い夜だろうと、明けない夜はない。
いつか来る最後のときに、俺は何ができるだろうか?
いつか来る最後のときを、俺は笑って迎えられるだろうか?
ダーリン、そのときは必ずくるんだ。
ダーリン、ほら、今がそのときだ。
要は「連休も終わり」ってことです。
今日は嫁さんが夕方から呑みに行っちゃうんで、俺はバカ犬「どん」とお留守番。昼のうちに買い物行って、いろいろ買い込んできました。
小説10冊。新しい服。ブリーチ剤。
そう、だいぶん根元の黒くなってきた髪をまた金髪にしながら、自宅でひとりファッションショーをやった後、買って来た小説を読むんです。どっちかって言うと引きこもり気味。
でもね、そうやって優れた小説をいっぱい読むことで、俺の引き出しも広がるんです。表に出て経験をするのも大事ですが、こうやっていろいろな作品に触れることこそ、面白い作品を作るうえで一番大事なことなんですよ。
だから、今日は出かけません。ええ、飲みになんて出るものですか。幸い雨も降ってるし、最後の休みはたくさんの作品を読みふけりながら過ごすんです。
なんて言ってたら、嫁がさも当然のようにのたまいます。
「呑みに行くんでしょう?」
「バカモノ。今日は知識を蓄え、感性を磨くために、ここにある10冊、全部読破するのだ」
「あ、そう。じゃ、うちにいるんだ?」
「もちろんだとも」
「ふ〜ん」
夕方になり、出かける準備の終わった嫁は、俺に向かってひとこと。
「おとなしく呑んできなよ? 私も呑んじゃうから、迎えにいけないからね?」
ま、ばれてるよな。